過去の施工実例で考える、現在の高性能住宅に必要な建築費の目安

技拓工房では、過去に施工した住宅の価格を、当時の記録としてそのまま残すだけでなく、現在の家づくりを検討される方にとって参考になるよう、時点ごとに価格を見直して提示しています。

たとえば2008年に竣工した住まいについては、2016年のパンフレット改訂時に、当時と同じ仕様で建てた場合の価格として1.2〜1.3倍程度に補正しました。

そして2025年版として、2016年改訂版価格をもとに、現在の建築費上昇(積算資料ポケット版:一般財団法人経済調査会)を踏まえて1.4倍した価格を「同等仕様で建てた場合の参考価格」として表示します。

さらに、現在求められる断熱性能・耐震性能・換気設備・サッシ性能・長期優良住宅などの仕様に引き上げた場合は、2016年改訂版価格に対して約2倍程度の価格感になるケースがあります。

注:2026年以降についてはイラン有事などによりさらに価格が変動しております。

事例1|桶川・Y邸の整理


2008版価格パンフレット

2016版価格パンフレット

※資料として送らせていただいたパンフレットには、プライバシー保護のため、詳細な価格表示は行わず、500万円刻みで価格表示しておりました。

桶川市Y様邸は、2008年12月に竣工した住まいです。
竣工当時の実際の価格は、本体工事費1,637万円(税込)でした。

その後、2016年のパンフレット改訂時には、2008年当時と同じ仕様で建てた場合の価格として、約1.2倍の価格に見直しました。

2025年時点での価格提示としては、さらに2016年改訂版価格をもとに、現在の建築費上昇を反映し、同等仕様で建てた場合の参考価格を約2,766万円としています。

ただし、これはあくまで2008年当時に近い仕様で建てた場合の価格です。
現在の家づくりでは、断熱等級6以上、耐震等級3、第一種換気、高性能サッシ、長期優良住宅などを求めるケースが増えています。

そうした現在仕様に引き上げた場合、同規模の住まいでも約3,952万円が一つの目安になります。
この価格差は、単なる建築費の上昇だけではなく、住まいに求められる性能や快適性、安全性の水準が変わっていることによるものです。

表示区分 内容 価格目安
2008年竣工時価格 当時の実際の価格(消費税5%込) 本体1,637万円
2016年改訂版価格 同じ仕様で2016年価格に補正(2008年価格 × 約1.2倍) 本体1,976万円
2025年改訂価格・同等仕様 2016年改訂版価格 × 約1.4倍 本体2,766万円
2025年改訂価格・現在仕様 2016年改訂版価格 × 約2倍(長期優良住宅、断熱等級6以上、
耐震等級3、第一種換気、高性能サッシなど含む)
本体3,952万円

注:消費税の変動分は含まれておりません。(消費税5%のときの税込価格を基準とした場合、8%に上がると約1.0286倍(約1.03倍)、さらに10%に上がると約1.0476倍(約1.05倍)になります)

事例2|日高・M邸の整理


2016版価格パンフレット

※資料として送らせていただいたパンフレットには、プライバシー保護のため、詳細な価格表示は行わず、500万円刻みで価格表示しておりました。

日高市M様邸は、2008年8月に竣工した大型注文住宅です。
竣工当時の実際の価格は、本体工事費6,228万円(税込)でした。

特注木製ペアサッシ、キッチンハウス、在来浴室、塗壁、大正ロマン風の意匠など、一般的な住宅よりも素材・造作・設計要素の多い住まいです。

2016年のパンフレット改訂時には、2008年当時と同じ仕様で建てた場合の価格として、約1.3倍の価格に見直しました。(使用部材に特注品が多いため1.3倍とした)

2025年時点では、2016年改訂版価格をもとに、現在の建築費上昇を反映し、同等仕様で建てた場合の参考価格を約1億1,200万円としています。

ただし、これはあくまで当時に近い仕様で考えた場合の価格です。
現在の家づくりで求められる長期優良住宅、断熱等級6以上、耐震等級3、第一種換気、高性能サッシなどの仕様に引き上げる場合は、約1億6,000万円が一つの目安になります。

大型住宅や造作の多い住まいでは、素材や設備の価格だけでなく、設計の手間、職人の手仕事、現場ごとの納まりが価格に大きく影響します。
フルオーダー住宅の価格は、面積だけでなく、どこまで丁寧につくり込むかによって変わります。

表示区分 内容 価格目安
2008年竣工時価格 当時の実際の価格(消費税5%込) 本体6,228万円
2016年改訂版価格 同じ仕様で2016年価格に補正(2008年価格 × 約1.3倍) 本体8,000万円
2025年改訂版価格・同等仕様 2016年改訂版価格 × 1.4倍 約1億1,520万円
2025年改訂版価格・現在仕様 長期優良住宅、断熱等級6以上、耐震等級3、第一種換気、高性能サッシ 約1億6,000万円

注:消費税の変動分は含まれておりません。(消費税5%のときの税込価格を基準とした場合、8%に上がると約1.0286倍(約1.03倍)、さらに10%に上がると約1.0476倍(約1.05倍)になります)

Q&A

Q. 2016年から2025年にかけて1.4倍とありますが、その根拠は?

一般財団法人経済調査会が2026年に公表した「積算資料ポケット版」によると、2009年を100とした木造建築費指数は2025年時点で140.1=約1.4倍とされています。

ただし、ここで注意が必要なのですが、この積算ポケット版でモデルケースと取り上げられている住宅プランは、所謂、「ローコスト規格型住宅」です。技拓工房は「本格フルオーダー住宅」ですので、本来はこの倍率では収まりきらないのですが、価格の透明性を重視して同じく1.4倍として提示しております。

 

 

 

Q. 2025年時点で価格が約2倍になるのはなぜですか?

約2倍という価格は、単なる建築費上昇だけではありません。現在の家づくりで求められる断熱等級6以上、耐震等級3、第一種換気、高性能サッシ、長期優良住宅などの仕様に引き上げた場合の価格感です。同じ面積の家でも、当時と同じ仕様で建てる場合と、現在の高性能住宅として建てる場合では、必要な建築費が変わります。

Q. 1.4倍と2倍は何が違うのですか?

1.4倍は、2016年改訂版価格をもとに、2025年時点の建築費上昇を反映した「同等仕様」の価格です。一方、2倍は、現在求められる断熱・耐震・換気・サッシ・長期優良住宅などの性能向上分を含めた価格です。

Q. 他社の価格表示よりも高く感じるのですが、何がどのように違うのですか?

「注文住宅」と聞くと、どの会社も同じように見えるかもしれません。
しかし実際には、あらかじめ用意されたプランをベースに選ぶ規格型住宅と、敷地・家族・暮らし方に合わせて一邸ずつ設計するフルオーダー住宅では、家づくりの考え方も、価格の決まり方も大きく異なります。

技拓工房が手がけるのは、後者の“本格的なフルオーダー注文住宅”です。
下記に簡単な比較表を提示いたしますが、実際には「打合せ時間、設計にかかる時間」などは規格型住宅に比べて10倍以上の時間を費やしています。

比較項目 規格型・ローコスト寄りの住宅 技拓工房のフルオーダー注文住宅
間取り 用意されたプランを選ぶ・調整中心 敷地条件や暮らし方から一邸ごとに設計
デザイン ある程度決まった範囲から選ぶ 外観・内部空間とも個別に設計
素材 標準仕様中心 自然素材や造作を含めて検討可能
窓計画 コスト効率優先になりやすい 採光・通風・景色・外観バランスまで検討
性能 標準仕様ベース 断熱・気密・耐震を個別に高めやすい
納まり 標準化しやすい 細部まで設計・施工の工夫が必要
施工の手間 比較的均一化しやすい 現場対応・職人手間が増える
価格の決まり方 パッケージ価格が見えやすい 要望・敷地・性能・素材で個別に変わる
向いている人 予算を明確にしやすくしたい方 暮らし方・デザイン・性能にこだわりたい方

注:2026年以降についてはイラン有事などによりさらに価格が変動しております。