「美しき北窓借景のある家」ビデオ映像

DAY TIME Version

NIGHT TIME Version

設計趣旨

「その土地を読み、暮らしをつくる」設計士の視点

☆豊かな暮らしをつくる、土地の選定から

Y様邸の敷地は、飯能・日高という自然豊かな環境で、1980年代から開発されてきた大型分譲地の中にあります。
丘陵地が住宅で埋め尽くされているのは圧巻ですが、そんな住宅街の中で

  • どのようにプライバシーを確保するか?
  • どのように自然環境を暮らしに取り込むか?

が設計のポイントでした。

実は、この敷地はY 様が購入を検討されていた敷地の隣りの敷地でした。
連絡をいただき弊社で現地確認に行った際に、お隣りの北西角地の方が風景が良かったので、
その利点をプレゼンテーションして変更していただきました。

☆北窓の借景は美しい

この敷地は、北向きに傾斜している丘陵地のかなり高いところにあり、北側は4.5mの擁壁となっています。

この北方向に広がるロケーションの良さを、「どのように暮らしに取り込むことができるか?」が設計の最重要ポイントとなります。

一般的にネガティブに捉えられがちな北側の窓ですが、条件によっては最高の窓配置となります。

北窓の最大の価値は「借景の美しさ」です。
北窓は光が反射した借景となるので、逆光となる南側の窓よりもくっきりと美しい絵画のような景色を暮らしに取り込むことができるのです。

また、北窓は直接日差しが差し込むことがないため、一年を通して落ち着きのある上品な明るさを暮らしにもたらしてくれます。

寒さや湿気を不安に感じる方もいるかもしれませんが、住宅の高性能化という条件が担保されていれば、そのような不安もありません。

☆「抜け」と「居場所」

この住宅の内外にはご家族の多様な居場所が設けられています。

敷地をしっかりと見ていくと、北側以外にも住宅街の中でも抜けている方角や面白い風景があったので、

それぞれの居場所と、その場所から見える風景をワンセットで設計しました。