「中庭で暮らしを結ぶ二世帯の家」ビデオ映像
DAY TIME Version
NIGHT TIME Version
設計趣旨
「その土地を読み、暮らしをつくる」設計士の視点
☆住空間設計について
- 元々あったご実家を二世帯住宅に建替えるプロジェクトですので、「ライフスタイルの異なる二世帯が快適に暮らせる住まい」を設計のポイントとしました。
- クライアントからは、「木の温かみ」「二世帯の距離感」「広いお庭で遊ぶ」という３つのご要望がありました。
- 快適な関係性、距離感はご家族それぞれなので、時間をかけて住まい手（親世帯、子世帯）と打合せを重ねました。
- 敷地が広いこともあり、この計画では施主のご要望でもある「庭」を中心に計画を進めることにしました。
- 二世帯をゆるやかに隔てる「眺める中庭」と、共有することで繋がる「遊ぶ外庭」。この質の異なる２つの庭には、二世帯それぞれの暮らしを快適に保つ役割を与えました。
- 「スローブや手摺りのデザイン」「動線計画」「将来的に子供部屋として３部屋まで区切ることができる２階のフリースペース」など、時間と共に変化していくライフスタイルに建物はどう寄り添えるのか？という課題についての工夫も織り込みました。
住宅性能へのこだわり
実測Ｃ値0.10cm²/m²をマーク！
☆建物配置
- 周囲を畑に囲まれたのんびりした敷地だったので、建物はできるだけ風景に馴染ませたいと思いました。
- 道路側に平屋を建てることで、２つの庭に外部からの視線が入ってこないよう囲い込み、また建物の圧迫感をできるだけ抑えるように配慮しました。
☆外構計画～「建て替える」と言うこと…
- 建替えるというと一旦すべてを撤去して、まっさらにした状態から建築するという認識が一般的です。しかしそうやってまだ活かせるものまで撤去してしまうことで、それまでの暮らしの痕跡や匂いのようなものまで失ってしまうことがあります。
- そこで今回は元々あった庭木や庭石を使って、新しい庭を再構成することにしました。
- 新居の窓から見慣れた木々を眺めることができれば、長年この土地で暮らしてきたご両親も少しは親近感を持ってもらえるかもしれません。
- またヒアリングの中で、既存のご実家では玄関より居間の掃き出し窓から出入りしていて、ご近所さんも玄関ではなく、その窓から訪ねて来るという話がありました。
- 建物が新しく変わっても、体に染みついた生活習慣や意識のようなものはなかなか変えることができません。
- 今回の計画では、今まで通りご近所さんが気軽に訪れて来られるように、親世帯の南側に勝手口と屋根付き土間テラスを設けました。
