暮らしの「素」を描く引き算のいえ
設計趣旨
「その土地を読み、暮らしをつくる」設計士の視点
☆素地の恩恵に引き算で応える
今回のプロジェクトは、「4区画の分譲地のうち設計者としてどの敷地が良いか」からアドバイスさせていただくところから始まりました。
選ばれたこの土地は、幹線道路から奥まっていて静かであること、南側は少し離れたところに旧家の土蔵が見えるくらいで空が広く視線を感じることもないこと、整形地であることなど、住環境に恵まれており、問題点や課題がほぼない素直な敷地でした。
普段から敷地と向き合いながら設計を進めていくのですが、ここでは素材の良さを活かすために「あえて余計なことはしない」という引き算のデザインが求められました。
設計のポイント
①奇をてらわず、シンプルで素直なマスタープラン
②施主のライフスタイルに合わせたゾーニング、収納計画
③建物をキャラクターづけるシンボリックな階段のデザイン
シンプルな住空間を構成するにあたっては、打合せの中で話題になった日常生活のルーティンを基に、朝起きて就寝するまでの動きを何度もシュミレーションし、収納の位置や、家事動線を綿密に打合せ、住空間を仕立てました。
☆ファーストプランからの引き算
理想の暮らしを探るための様々な要素が織り込まれたファーストプランを紹介します。
このプランから、どのように引き算が行われ、今のカタチに熟成されていったのか?
掲載完成写真と比較しながら想像してみてください。