設計趣旨

「その土地を読み、暮らしをつくる」設計士の視点

☆建物内部空間設計について

  • DIYやものづくりが好きなクライアントからは、趣味室(工房)と外で作業ができる場所がほしいというご要望がありました。
  • 日常生活の中に家族それぞれの居場所、趣味の場を取り込むというのは、コロナ以降の住まいづくりの大きな課題なので、本プロジェクトでもプランニングの軸となりました。
  • また打合せ時期が、ウッドショックによる建築価格の高騰の影響が大きかった頃だったため、コストダウンを検討する必要がありました。
  • しかし、このコストダウンの工夫が今までの住宅にはない個性としての空間提案につながるのではと考えました。
  • このアイデアは、ものづくりが好きなクライアントととても相性が良く、造り過ぎずに大らかな空間とすることで、結果としてDIYの余地も生まれました。
  • この住宅は、平面図を見ただけではイメージできないような内部空間が広がっています。
  • 玄関、工房、リビング、ダイニング、キッチン、書斎、小屋裏部屋のような2階、とそれぞれの空間が連続しているのですが、床面が上がったり下がったりしていて、天井の高さや形、材質もそれぞれの場所で違っているため、繋がっていながらも個性的な空間となっています。

☆建物配置・外観について

  • この敷地は、茶畑の一部を宅地化した場所で、周囲に建物はなく、南側には現在も茶畑が広がっています。
  • 最初にこの場所を訪れた時、この長閑な敷地環境でどのような佇まいの建物がふさわしいか、住まいの在りようについてしっかり考えないといけないと感じました。
  • また東側の道路からは敷地がよく見えてしまうため、道路からの視線や夜間の車のヘッドライトなどを気にせず暮らせる工夫が必要でした。
「共に育む家」ビデオ映像